▼ むくみを起こす急性心膜炎と肝硬変
むくみを起こす急性心膜炎と肝硬変
リンパ液や体液が、体内に溜まった状態をむくみと言いますが、むくみの原因には様々なものがあって、はっきりした原因のないむくみもあります。
それを「特発性浮腫」と呼んでいます。
また、むくみが全身に生じる場合と、局部的に足や背中に生じる場合があります。
むくみが全身に生じ、立っているときには足に、横になっているときには背中などがむくむというように、体位に関係する場合に疑われる病気があります。
「うっ血性心不全」「急性心膜炎」「急性内膜炎」などがそうです。
呼吸困難や起坐呼吸といった症状が見られる場合、「うっ血性心不全」が疑われ、発熱、胸痛が見られる場合、「急性心内膜炎」の危険があります。
さらに、腹水や脱力感が見られる場合に疑われる病気は、「急性心膜炎」です。
急性心膜炎の症状は、主に発熱と胸痛です。
さほどひどくない場合は、風邪と見分けがつきにくいです。
また胸痛は、首、左肩、胃のあたりへと痛みが放散して、呼吸や咳、姿勢などによってその程度が変わることがあります。
炎症が進むと、心膜腔に浸出液が溜まって、心臓を圧迫します。
心臓が圧迫されると、動機や息切れ、咳などが出ることがあります。
さらに症状が進むと、心膜腔が大量の浸出液で満たされてしまいます。
この状態は、「心タンポナーデ」と呼ばれています。
心膜から心筋へと炎症が広がっていくと、心電図にその変化が現れることもあります。
全身にむくみが生じ、腹部膨満感や黄疸といった症状も見られたら、「肝硬変」が疑われます。
肝細胞の壊死、肝臓組織の繊維化といった、回復不可能な損傷を伴う疾患が、肝硬変です。
肝硬変は、症状の重症度から二段階に分けられます。
一つは、代償期と呼ばれるもので、肝臓の機能がまだ保たれている時期です。
そして二つ目は、非代償期というもので、肝臓の働きが低下した時期で、この非代償期になると、様々な重大な症状が現れます。
肝硬変の症状は、全身倦怠感、疲労感、微熱、食欲不振といったものから始まって、皮膚の色が黒褐色となり、男性でも女性のように乳房が大きくなることがあるそうです。
また、指先が球状に膨らんでくる、太鼓ばち指と呼ばれる状態になることもあります。
肝硬変が進んだ状態になると、むくみが生じます。
また、黄疸や腹水も現れます。
肝硬変は、肝臓の血流が悪化し、消化管で吸収した栄養素を肝臓に運ぶ門脈の圧が高くなるため、門脈は肝臓を迂回してバイパスを作るようになるなど、連鎖的に様々な障害が現れてくるようです。
肝硬変がまだ代償期にあるときは、日常生活での注意が重要な意味を持ちます。
日常生活では、安静と食事療法が基本となりますので、疲れたら横になって休むようにしましょう。
横になることで肝臓内の血液が増え、肝臓へ入る栄養分が増えることから、肝機能の回復に役立つそうです。
肝硬変の食事の原則は、高たんぱく、高ビタミン、高カロリーで、バランスのとれた食事を心がけることが大切です。